タクシー会社への転職で求められる事故歴

タクシー会社へ転職する場合、必ずチェックされるのが事故歴や違反歴などの運転履歴です。タクシーはお客様を安全に目的地まで運ぶのが仕事です。もし事故や違反を起こされたら、会社の信用を大きく傷つけてしまいますのでこれは当然のことでしょう。そもそも安全運転の自信が無い方は、この業界に向いていません。また、運転することが好きなだけで務まる仕事でもありません。タクシードライバーは接客業であり、お客様の安全かつ快適にお連れするという気持ちがないと、なかなか務まるものではないのです。タクシー会社としては面接の際にその人の人柄を見て、そしてこれまでの運転履歴を確認することで、採用するかどうかを決めることになることをまず覚えておきましょう。
タクシー会社への転職の際に求められる運転履歴とは、応募者に免許点数の自己申告や警察庁所管の自動車安全運転センターから発行してもらえる「無事故・無違反証明書」、あるいは「運転記録証明書」などのことを言います。これらの運転履歴から、これまでの交通違反や交通事故歴の有無や内容、行政処分歴などを確認するわけです。以前は、今ほど厳しいチェックはなかったのですが、2009年にタクシー会社が運転手を新規に雇う場合には、事故歴のあるドライバーかどうかの確認と、もし事故歴のあるドライバーに該当した場合には、特別な指導や適性診断を受けさせることが、法律で義務付けられました。これに伴い、どのタクシー会社でも運転履歴をチェックするようになったわけです。一般的には過去5年分の運転履歴の記載が求められます。
事故歴や違反歴があると、タクシー会社への転職は無理なのかというと、必ずしもそういうわけではありません。確かに極端に事故や違反が多い場合は採用が見送られる可能性はありますが、たとえば5年前に大きな事故を起こしても、その後は無事故無違反であれば、その時の事故を教訓に運転が慎重になったと好意的にとらえることも少なくありません。確かに、好きで事故を起こす人はいませんし、一度事故を起こした場合は安全運転を心がけるようになるものです。特に、同じようなシチュエーションでは無意識にも慎重になるものです。また、大きな会社では事故歴のために不採用になってしまった場合でも、中小の会社の場合は大目に見てもらえることもありますので、決してあきらめてはいけません。誠意をもってタクシードライバーになりたいことを伝えてみると良いでしょう。